-No.049----------------------------------------------------------------- ★週刊 Linux Professional Institute 認定試験対策★ -------------------------------------------------------------2002/06/09-  暑くなってきました。そのせいか、マシンが固まる回数が増えてきたように思 います。避暑を兼ねてLPIC合宿などやってみたいと考えていますが、果たしてど れだけ人が集まってくれることか…(^^;。 # 当メールマガジンは発行者(中島)が個人的に行っているものであり、LPI # Japan 事務局とは関連ありません。このメールマガジンの内容についての # お問い合わせは、すべて発行者宛にお願いします。 ──────────────────────────────────── □■□ Contents of this Issue... □■□ ────────────────────────────────────  ◆レベル2要点整理 Vol.15   ◇システム起動とブートプロセスのカスタマイズ  ◆LPIC模擬問題集 Vol.49 ──◆レベル2要点整理 Vol.15──────────────────────    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  範囲のすべてを書くスペースはないので、要点の整理としてご利用下さい。 ■Topic 2.202.1 ■ システム起動とブートプロセスのカスタマイズ  【重要度2】★★☆☆☆☆☆☆☆☆ 【ここで必要とされる理解】  □標準システムのランレベルとブートプロセスをカスタマイズ  □システム起動スクリプトの変更  □initrdイメージの作成 【重要コマンド/用語/ファイル/ユーティリティ】  □/etc/init.d/   デーモンの制御スクリプトを格納   ※distroによっては/etc/rc.d/init.dのリンク  □/etc/inittab   起動時のランレベルやinitの設定  [構造] A:B:C:D (Ex.「2:2345:respawn:/sbin/mingetty tty1」)  A : ID(1〜4字)  B : ランレベル  C : アクション指示子  D : 実行されるプロセスと引数  [アクション指示子]  initdefault:デフォルトのランレベル  respawn:プロセスの処理後、再起動する  wait:プロセスの処理完了まで待つ  sysinit:起動中に実行される(boot/bootwaitより先)  boot:起動中に1度だけ実行される  bootwait:起動中に1度だけ実行され、プロセスドの処理完了まで待つ  ondemand:独自に定義したランレベルの際に処理を実行  powerfail:UPSに切り替わるとプロセスの処理を実行  powerwait:powerfailと同じだが、プロセスの処理完了まで待つ  ctrlaltdel:initがCtrl+Alt+Del(SIGINT)を受け取ると実行  □/etc/rc.d/   ・/etc/rc.d/rc0.d 〜 rc6.d    ランレベルごとの制御スクリプト等を格納     ※/etc/rc.d/init.d にあるスクリプトへのリンク     K?? ... 停止するデーモン     S?? ... 起動するデーモン   ・/etc/rc.d/rc.sysinit    システム初期化スクリプト   ・/etc/rc.d/rc.local    独自の起動設定。initのスクリプトが完了してから実行される  □mkinitrd   RAMディスクイメージ(initrd.img)の作成を行う  Ex. カーネル2.4.9 用のinitrd.imgを作成  # mkinitrd /boot/initrd-2.4.9.img 2.4.9  □/etc/inittabでの起動プロセスの流れ  ・init → /etc/inittab    ・/etc/rc.d/rc.sysinit      ・/etc/sysconfig/network      ・fsck, /etc/fstab, /etc.modules.conf ...    ・/etc/rc.d/rc      ・/etc/rc.d/rc3.d/        S00〜S99スクリプト    ・ctrlaltdelなどの定義    ・gettyなどの起動    ・ランレベル5の場合はxdmを起動 ──◆LPIC模擬問題集 Vol.49 ──────────────────────    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  このコーナーでは、LPI認定試験の模擬問題集を掲載していきます。模擬問題 は、各種サンプル問題を参考に、当メールマガジン編集者が作成したものです。 問121.コマンドラインで    $ man 5 passwd    と入力した場合、結果として期待されるものはどれか? ○ 1. passwdコマンドのマニュアルページが表示される ○ 2. passwdコマンドの簡単なヘルプが表示される ○ 3. /etc/passwdファイルのマニュアルページが表示される ○ 4. エラーになる 問122.「make config」で設定したカーネルの設定が保存されているファイルと    考えられるのはどれか? ○ 1. /boot/vmlinuz ○ 2. /etc/kernel.conf ○ 3. /etc/lilo.conf ○ 4. /usr/src/linux/.config ---LEVEL 2--- 問123.SCSIテープドライブにディスクのバックアップを定期的に行うようにして    いる。バックアップは1本のテープに複数のバックアップを追記するよう    にしている。このシステムにおいて、バックアップデバイスとして最適な    ものはどれか? ○ 1. /dev/st0 ○ 2. /dev/nst0 ○ 3. /dev/tapes ○ 4. /dev/sta0 ◇◆◇ 解答と解説 ◇◆◇ 問121.の解答:3 (101試験) manコマンドでは、コマンドの直前にセクションを指定することができます。 この問題の場合、セクションは 5 が指定されているため、passwd コマンドでは なく、/etc/passwd ファイルのマニュアルが表示されます。 問122.の解答:4(102試験) カーネルコンフィギュレーションは .config ファイルに保存されており、通常 /usr/src/linux ディレクトリにあります。 問123.の解答:2(Level2試験) /dev/st0 はバックアップ後にテープを巻き戻します。一方、/dev/nst0 は巻き 戻しをしません。ここでは追記をするので、/dev/nst0 が適切です。 【出題:中島】